近未来カーナビ「Exploride」とは？

近年、各メーカーが競うように開発しているのが、ヘッドアップディスプレイ（Head-Up Display、略称：HUD）です。ヘッドアップディスプレイとは、人間の視野に直接情報を映し出す手段であり、軍事航空分野向けに開発された技術です。その技術がさまざまな分野に応用され始め、車載用のカーナビとしても使われるようになりました。

現在は医療用やコンピューターゲーム用にも開発されていますが、今回ご紹介する「Exploride（エクスプロライド）」は、自動車のダッシュボードの上に固定して使用するオンダッシュ型の透過ヘッドアップディスプレイ多機能カーナビゲーションシステムで、2016年に発売され、じわじわとその人気や注目を集めています。透過ディスプレイを採用し、まさに近未来を思わせる最先端の技術を屈指したおすすめ商品です。

Explorideは、透過されたディスプレイが最大の魅力です。載せるだけでどんな車もスマートカーにしてしまうのが持ち味です。透明ディスプレーのカーナビ。従来のカーナビと違い、視線や視界を邪魔することなく、視線移動距離が最短になるように設計されています。従来のカーナビの難点であった、操作上においてのよそ見や「ながら運転」の心配もなく、運転者の快適な走行をアシストします。

それだけでなく、4GやLTEネットワーク接続型のヘッドアップディスプレイカーナビであるため、スマホと接続することで、通話やメール、音楽鑑賞、アプリ通知、車の各種情報などのサービスなどが楽しめます。これまでのカーナビの良い点を継承し、さらに進化・発展させたのがExplorideの特徴です。

Explorideの特徴をさらに詳しくご説明します。

オンダッシュ型透過ヘッドアップディスプレイのExplorideは、十分な情報量の確保と、表示の配色や明るさが特徴的です。前述したように、運転の視界の邪魔にならない設計がされています。

わずか152×116.5mmの情報提示部分に、ナビや速度計や燃料残量などのインフォメーションを表示するほか、ネット端末として音楽再生やクラウドへのアクセス、アプリの利用、オンボードカメラなどの多彩な機能を搭載しています。また、既存のカーアクセサリーやスマホとの接続も対応可能です。

また、車の故障診断の情報も表示されます。スピードや燃料、エンジン状態など、さまざまな情報も教えてくれるため、常に車の状態を確認することができておすすめです。

内蔵されたGPSとGoogleマップにより、スマホ接続がなしでも正確なナビゲーションを実現します。GPS機能により、見た目の派手さばかりではなく、カーナビとして肝心な機能を本格的に果たします。

日本では未対応ですが、音楽ストリーミングサービスの「Spotify」や「Pandora」に対応しています。スマホのミュージックリストをストリーミングすることも可能です。

視界を妨げないこともそうですが、このExplorideは各種操作をジェスチャーおよび音声で行うため、ハンドルから手を離す回数や時間を最小限にとどめることができます。ジェスチャーは、透明なディスプレイの前で手を横に振ることで、Explorideがドライバーの動きを察知して画面が自動に切り替わる仕組みです。

ハンズフリー通話も可能で、運転に集中できるような機能が充実しています。日本の法律では、走行中の画面操作は道路交通法違反です。手をハンドルから離したり、画面を直視することで事故や違反を起こしてしまわないように、安全に配慮した設計となっています。常時録画できるドライブレコーダー機能も搭載しているため、事故対策も万全です。

機種自体の使い方や注意点は特にありませんが、操作をする場合には十分お気を付けください。いくら音声やジェスチャーで操作できるとは言っても、導入したばかりの頃は使い勝手がわからず、色々と操作したくなりがちです。

なお、このExplorideは台湾の製造業者と提携していて、日本での取り扱いが少ないようです。もし、購入を希望される場合は、カー用品店などにあらかじめお問い合わせください。

自動車のICT化が進み、運転ナビシステムやアシスト機能など、自動車もますますスマートカーの時代になってきています。我々が想像もつかないような、近未来の乗り物へと徐々にシフトしていく中、カーナビにおいても同様に、運転者にとってますます使い勝手の良いハイスペックなナビが登場してきています。

日本でも、少し前からマツダ車などで導入されているヘッドアップディスプレイですが、今度も次々にスマートカーへの標準装備となっていくことでしょう。見た目のデザインや洗練された機能はもちろん、その目的の根底は安全面への配慮があります。いくら便利になったからといっても、けして過信・慢心せずに、安全運転には十分気を付けましょう。