HDDとSSDの増設・交換のやり方!|初心者でも簡単に時間をかけない!
HDDやSSDには寿命があります。壊れる前の交換がおすすめです。また、容量が足りなくなった方には増設がおすすめです。初心者の方でも意外に簡単にでき、費用もHDDやSSD以外はさほどかかりません。HDDやSSDの交換や増設でより使いやすいPCにしていきましょう。
最終更新日2020.12.27
HDDやSSDの増設・交換の前に
ハードディスク(HDD)の増設(追加)や交換はHDDの容量が足りなくなった時や、経年劣化などで寿命が近くなった時にが必要となります。
今までのデータを守るために、故障してデータが読み込めなくなる前に交換することをおすすめします。
最近はHDDの代わりにSSDを使うことも増えてきました。HDDと比較すると価格は高いですが、読み書きが高速にできるためにWindowsなどのOSだけでもSSDにインストールすると格段にWindowsの立ち上がりが速くなります。
HDDやSSDの交換や増設(追加)は初めての方でも比較的簡単に行うことができます。増設や交換に取り掛かる前に、まずは自分のパソコンが増設や交換が可能なものか調べておきましょう。いざ増設や交換しようとしたら、できないモデルだったなどとなると今までの努力もお金も無駄になってしまします。
メーカー製パソコンの場合
メーカー製のパソコンの場合は各メーカーにHDDやSSDの交換または増設が可能か問い合わせることをおすすめします。交換したHDDやSSDにリカバリーしたデータを書き戻すことができるかも確認しておきましょう。保証などは無くなり、自己責任なることは前提での問い合わせとなります。
交換・増設可能であることが確認できたら、必要なデータなど外付けHDDやDVDなどにバックアップを取っておきましょう。
自作パソコン・BTOパソコンの場合
マザーボードにSATAポートが見当たらない場合
- SATAに対応していない古いタイプのマザーボードかも知れません。
- IDE接続ポートが付いていると思います。幅が55mmほどある細長いピンがたくさん出ているポートです。光学ドライブがあれば、そこにつながれています。
- HDDやSSDを選ぶ時にIDE対応のものを選択してください。販売数は少ないです。
PCケースの中にハードディスクや光学ドライブ、その他の周辺機器を取り付けるためのベイという部分があります。多くのPCケースでは前面裏辺りに付いています。そこに現在利用しているハードディスクやSSDが取り付けられているはずです。
増設(追加)の場合は3.5インチベイに空きがあるか確認しておきましょう。因みに光学ドライブが取り付けられているのが5インチベイでそれより一回り小さい幅が10cmくらいなのが3.5インチベイです。
次に、マザーボードにSATAポートと電源ケーブルの空きがあるか調べましょう。SATAポートはSATAケーブル端子を挿すところで、SATA1・SATA2‥などと表示されています。
SATAポートからHDDやSSDの取り付け予定のところまでケーブルでつなぎますので、必要なケーブルの長さも確認しておくことをおすすめします。
電源ケーブルは空きがなければ分岐ケーブルが必要になります。(どちらも沢山の機器を追加してなければ空きがあります)
用意するもの・必要なもの
HDDやSSDを交換や追加するために必要なものを準備していきましょう。
HDDまたはSSDを用意しよう
内蔵HDDは大きさにより3.5インチと2.5インチのものがあります。デスクトップPCには主に3.5インチ、ノートPCや省スペース型のPCには2.5インチが使われています。
SSDは2.5インチのものがほとんどです。2.5インチのものを選んでおけば間違いありません。
現在販売されていHDDやSSDはSATA用です
- IDE対応のHDDやSSDを探してみえる方は注意をしてください。
SATAケーブルを用意しよう
ハードディスクやSSDはマザーボードとSATAケーブルでつなぎます。マザーボードに付属している場合が多いです。もし残っていれば新たに購入する必要はありません。また、交換のときも必要ありません。
SATAには1.0・2.0・3.0のバージョンがあり、転送速度が違います。転送速度はそれぞれSATA1.0から倍々と速くなり、SATA3.0が最も速く転送することができます。
バージョンに合わせた転送速度を出すためには、ハードディスクやSSD、マザーボード、ケーブルが全て対応していなくてはなりません。バージョンが分からない時はSATA3.0対応のケーブルを購入しておきましょう。上位互換ですのでSTA2.0でも使うことができます。
また、ケーブルの長さも30cm、50cm、70cm、1mなどの種類があります。取り付けるベイの位置、マザーボードについているSATAポートの位置、裏配線をするか等によって必要な長さは違ってきますので、事前に確認をしておきましょう。
IDEで接続する時はSATAケーブルでなくIDEケーブルを用意
- IDEケーブル1本に2つの機器の接続が可能ですが、HDDと光学ドライブは別のケーブルにつなげなくてはいけません。現在光学ドライブだけがIDEケーブルに繋がっている場合は、もう1本ケーブルが必要になります。
SSD増設の場合は変換マウンタを用意しよう
2.5インチのSSDを3.5インチベイに取り付けられるようにする変換アダプタです。SSDに同梱されている製品もあります。また、交換の場合は必要ありません。2.5インチが搭載できるようになっています。
マウンタには取り付け用のネジが付属しているものが多くあります。そのネジをよく見ると2種類あります。ネジ山の間隔が狭い方がミリネジで、SSDをマウンタに固定する時に使います。もう一方のネジ山の間隔が広いものがインチネジでPCケースにマウンタを取り付ける時に使います。
増設(追加)の時は取り付け用のネジも忘れずに!
ハードディスクをPCケースの3.5インチベイに取り付けるのに、ネジを使用します。PCケースの中には、はめ込み式になっていてネジがいらない場合もあります。また、交換の場合は使われているネジを再利用すれば購入の必要はありません。
ネジにはインチネジとミリネジという2種類があります。インチネジは3.5インチハードディスクをはじめマザーボードやPCIポート・電源などの固定に使います。ミリネジはSSDをはじめ、2.5インチHDDや光学ドライブなどの固定に使います。
2つを比べるとネジ山の間隔が違っていて、広いのがインチネジで、狭いのがミリネジです。
ネジが付属しているマウンタの場合は必要ありません。付属していない場合はミリネジとインチネジの両方が必要です。3.5インチハードディスクの場合はインチネジを用意します。
HDDの増設(追加)や交換の仕方
ハードディスクの取り付け方を紹介します。取り付け自体は非常に簡単です。
手順① 『PCケースにHDDを取り付ける』
PCケースのサイドパネルを開けて、交換の場合は古いHDDを取外してから新しいHDDを空いている3.5インチベイに挿入しネジ(インチネジ)で固定します。ペイの幅とハードディスクの幅は一致していて、隙間なくはまるはずです。
ハードディスクに特に表裏はありません。埃が乗らないように基盤の見える方を下するのがおすすめです。ネジ穴は左右3箇所ずつありますが、左右2箇所ずつで構いません。
手順② 『SATAケーブルをつなぐ』
SATAケーブルには向きがありますが、コネクタがL字型になっていて逆にはさせませんので心配いりません。
ハードディスクとマザーボードそれぞれにSATAのポートがありますので、SATAケーブルでつなぎます。ハードディスク・SSDは小さい方のコネクタです。
OS(Windwsなど)をインストールするHDDやSSDはSATA1とつなぐ
- PCが起動する時にSATAポートの数字の小さい順に(SATA1から)読み込まれます。そのためにOSの前に他のHDDやSSDが存在していると正常に立ち上がらない場合があります。普通はOSの入った(インストールする)HDDやSSDをSATA1に接続します。
IDE接続のHDDの場合
- IDEケーブルでつなぎます。コネクタに向きがあります。コネクタの出っ張りとポートの割れ目を合わせて差し込みます。
- HDDにジャンパピンがあり、HDDのラベルに設定が記されています。通常自動で認識する「ケーブルセレクト」や「マスター」で構いません。認識されない時は、1台目は「マスター」2代目を「スレープ」にします。
手順③ 『電源ケーブルをつなぎます。』
SATA電源分岐ケーブルです。SATA電源の数が足りない時に使います。
PC電源からは幾つかの電源ケーブルが出ています。その中のSATA電源をハードディスクやSSDの電源につなぎます。
SATA電源も向きがありますが、コネクタがL字型になっていますので逆に挿すことはできませんので心配いりません。ハードディスク・SSDの大きい方が電源のコネクタです。
SATAとIDEは電源ケーブルが違います
- IDE電源ケーブルは端子が太い4ピンのメス形状となっています。
- IDE電源ケーブルが電源から出ていない場合は、SATAの電源ケーブルにIED電源に変換するケーブルを接続して利用します。
SSDの取り付け方
SSDの場合は2.5インチを3.5インチに変換するマウンタへの取付作業が必要です。マウンタに取り付けるにはインチネジを用います。マウンタにねじが付属しているタイプでは、ネジ山の間隔が広い方です。
SSDをマウンタに取り付けてしまえば後の手順は、ハードディスクの場合と同じです。
HDD・SSDをフォーマットする手順
新規購入したハードディスク(HDD)やSSDはフォーマット(初期化)して初めてPCに認識されるようになります。追加または交換したHDDやSSDをWindows10でフォーマットする方法を紹介します。
①『管理ツールを開きます』
管理ツールを開くには様々な方法がありますが、次の2つの方法が簡単です。
- タスクバーの検索ボックスに「フォーマット」「管理ツール」「ディスクの管理」などと入力する、検索結果に「ハードディスク パーティーションの作成とフォーマット コントロールパネル」と表示されるので、そこを選択して『管理ツール』を開く。
- スタートボタンで右クリックして、メニューから「ディスクの管理」を選び『管理ツール』を開く。
管理ツールを開いて『ディスクの初期化』画面になった場合は[③フォーマットを実行します]まで読み飛ばしてください。
②『取り付けたハードディスクを探します』
フォーマットがされていないHDDは『管理ツール』画面の下にある帯に「初期化されていません」とか「未割り当て」などと表示されています。また、容量の違いなどでもフォーマットされていないHDDの区別がきます。
初期化されていないHDDの帯の左端で右クリックして出てきたメニューから「ディスクの初期化」を選択すると、『ディスクの初期化』画面が出てきます。
初期化するHDDを間違えないように!!
- 初期化するとHDDに記憶されていたデータは全て消えてしまいます。くれぐれも初期化するHDDを間違えないようにしましょう。
③『フォーマットを実行します』
『ディスクの初期化』画面が開いたら「パーティションスタイル」を選択をし、Windows10であれば迷わずGPT(GUIパーティーションテーブル)を選びましょう。WindowsXPであればMBR(マスターブートレコード)です。
GPTが選んであることを確認して「OK」を左クリックします。フォーマットが終了すると、『ディスクの管理』画面に戻ります。「初期化されていません」と出ていたところが「オンライン」に変わっています。
④『シンプルボリュームを作成します』
パーティションとは
- 1台のハードディスクを見かけ上2台あるかのように見せかける仕組みです。
- パーティションで分割すると1方はシステムディスクもう一方はデータディスクのように分類することができ管理が楽になります。
- エクスプローラ上は別のディスクとして表示されます。
- 作成するには、分ける数だけシンプルボリュームの作成を繰り返します。
初期化されたハードディスクの帯のところで右クリックして出てきたメニューから「新しいシンプルボリューム」を選択します。
『新しいシンプルボリュームウィザードの開始』画面が開きますので「次へ」を選択します。
『ドライブの文字またはパスの割り当て』画面になった時は、「次のドライブ文字を割り当てる」を選択します。ドライブはマイコンピュータで表示されるドライブの文字で、変更することができますが、初期設定のままで構いません。変更する時には他のドライブと重複しないように注意しましょう。確認できたら「次へ」を選択します。
『ボリュームサイズの指定』画面になります。パーティションを作成する方はボリュームサイズを変更します。確認して「次へ」を選択します。
『パーティションのフォーマット』画面に変わります。「このボリュームを次の設定でフォーマットする」を選択します。それぞれの項目には初期に選択されているもので構いませんが、ボリュームラベルでハードディスクの名前を付けておくとその名前がエクスプローラなどに表示され他のものと区別ができ便利です。
クイックフォーマットは処理時間はかかりませんがハーディスクのチェックを行いません。ただし、不良セクタがあっても代替処理が行われません。チェックを外すとハードディスクのチェックを行い、不良セクタなどがあれば代替処理が行われます。ただし、ディスク容量によって数時間、または10時間以上かかることもあります。確認したら「次へ」を選択します。
『新しいシンプルボリュームウィザードの完了』画面に変わり「完了」を選択すると『ディスクの管理』画面に戻ります。新しくフォーマットしたハードディスクの帯に正常に作動していることが表示されています。エクスプローラからも新しいハードディスクを見ることができます。
まとめ
OSの入ったHDDやSSDの交換は、データバックアップの他にシステムのバックアップも必要です。
ハードディスクやSSDの増設は文字で書くと難しそうですが、以外に簡単にできます。ハードディスクやSSDは消耗品ですので早めに交換して大切なデータを守りましょう。