防湿庫って何？人気おすすめの防湿庫20選【防湿庫の選び方も紹介】

カメラやレンズの保管に欠かせない防湿庫です。特に梅雨や夏はジメジメとした湿気が多く注意を要します。しかし、冬の結露にも要注意です。

さらに、デジタルカメラの核心部でもある撮像素子に不純物が付着しないようにすることが重要です。また、レンズ内にほこりが混入すると、撮影にも支障が出てきてしまいます。

したがって、カメラやレンズは湿度が高くなる梅雨時ばかりでなく、常に防湿庫に保管していくのが安全です。

ここでは、カメラ初心者の方が防湿庫の購入の前に知っておいたほうが良いことをまとめ、おすすめの防湿庫を紹介していきます。
 

一般的にカビが生育する環境は、湿度では60%以上、温度では25～38℃です。ですので、防湿庫では湿度60％以下に湿度調整をする必要があります。

また、庫内が乾燥しすぎるとレンズのコーティングや部材に悪い影響を与えると言われています。

したがって、除湿庫のカメラやレンズを守るためには、40～60％の湿度管理が必要です。そして、防湿庫では庫内の温度管理はできませんので、暖房機器の風が直接当たらない、できる限り涼しいところに防湿庫を設置することも大切です。

 

防湿庫は思いのほか多くの種類が販売されています。特にカメラ初心者の方や、はじめて防湿庫の購入を考えてみえる方はいざ購入しようとするとどれを選べば良いのか迷ってしまいます。ここでは、選び方のポイント紹介していきます。

カメラ好きな方はハマればハマるほど機材が増えていく傾向にあります。現在所有しているカメラやレンズなどの機材を収納できる防湿庫の容量で選択すると、将来機材が増えた時に対応できなくなってしまします。

収容容量が大きいほうが、2台購入するより割安ですし、サイズが大きくなってもランニングコストはそれほど変わりません。

設置場所がある場合は、将来のことを考え大きめのものをおすすめします。
 

除湿方式には「ペルチェ除湿方式」と「乾燥剤除湿方式」の2種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、それを理解して製品を選ぶことが大切です。

半導体素子（ペルチェ素子）の冷熱特性を用いて庫内の湿気を冷却板に結露させ、結露した水を放熱板に導き、水分を蒸発させることにより、除湿をするシステムです。

ペルチェ方式のメリットは乾燥剤方式のように乾燥剤を加熱再生する必要がなく、常時除湿ができ、しかも高速で除湿できます。また、運転音や振動がほとんどなく、夜間でも気にせずに使えます。ペルチェ方式のほうが乾燥剤方式よりも安く設定されている場合が多いです。

デメリットとしては耐用年数が有るということです。また、庫内空気が循環されないため、庫内湿度が均一になりにくくなっています。電力効率が悪こともデメリットとなっています。

扉の開け閉めが頻繁な方にはおすすめの方式です。
 

乾燥剤方式は、特殊乾燥剤に湿気を吸着させ、乾燥剤を加熱することで、吸収した湿気を庫外に放出し、乾燥剤の乾燥能力を再生しています。

乾燥剤方式のメリットは耐用年数が半永久的で、長く使うことができることです。対流式で庫内空気が循環していますので庫内湿度は均一になります。また、電力効率が良こともメリットとなっています。

デメリットとしては、乾燥剤に吸着させた湿気を庫外へ排出している時には、除湿が働いていないので、その時に扉を開けると一定時間湿度が高いままになる可能性があることです。しかし、除湿がストップするのは数時間に1回、30分間程度です。

ランニングコストを重視する場合おすすめの方式です。

ここからは防湿庫の機能について、
・機材固定用クッション
・湿度計
・光触媒機構
・内臓コンセント
の順で説明していきます。

それぞれの防湿庫には棚がついていて、その棚の上に直接カメラやレンズ等を置くと、何かの調子で転がったり滑ったりすることがあります。そんなことを防ぐためにも機材固定用のクッションを用意することをおすすめします。防湿庫に付属している場合もありますので、どのようなものが付属しているのか、確認することをおすすめします。また、オプションとレンズの形状に合うような波型のクッションが用意されているメーカーもあります。
 

防湿庫にとって庫内の湿度を確認し、湿度管理ができる湿度計は必須のアイテムです。最近のものは作動音が静かで、作動していなくても気づかないことがあります。そんなときにも湿度計を見れば作動していることが確認できます。

湿度計にはアナログタイプとデジタルタイプがあり、好みで選んでも構いませんが、デジタルタイプの中には電池交換が必要なタイプもあります。できれば電池交換の手間のかからないタイプがおすすめです。

また、湿度計は様々なタイプが単体で販売されていますので、防湿庫に湿度計がなくても後から購入することもできます。
 

一般的に光触媒は、光が当たることに寄って酸化作用が発生し、有害物質などを分解する働きがあります。自動車用の消臭機 などにも使われている技術です。消臭・防かび・抗菌効果を期待できます。しかし、空気の流れがないと汚れた空気が光触媒に触れることがなく、効果が発揮されません。従って、空気の流れがある乾燥剤除湿方式の防湿庫に多く装備されています。光触媒機構があればカメラやレンズの安全性がさらに高まりますので、おすすめの機能です。

防湿庫の中にはコンセント付きのものがあります。本体に直接充電器を接続するタイプのカメラをお持ちの場合、庫内にコンセントがあれば、防湿しながら充電できるのでおすすめです。

また、庫外にコンセントが有る場合、複数のバッテリーを充電したい時など、扉を頻繁に開けることなく充電できますので、庫内の湿度変化を防げるというメリットもあります。

ここからは防湿庫のおすすめメーカーをご紹介していきます。それぞれのメーカーで防湿庫に特徴があるので、そこに注意して自分の興味のあるメーカーはピックアップしてみてください。

横浜に本社を置く防湿庫の専門メーカーです。乾燥剤除湿システムを採用していて、オートクリーンドライモデルは光触媒機構の日本製除湿ユニットを搭載し、庫内をクリーンに保ち、カビ・ホコリ対策を行っています。

縦長タイプのスタンダードシリーズ・望遠レンズに最適なワイドシリーズがあります。棚は耐荷重には劣りますが機材の取り出しに便利な引き出し式のものが採用されています。
 

神奈川県横浜市に本社があり、2006年に設立された会社です。防湿庫の企画・製造販売をはじめ家庭用ワインセラーの企画・製造販売、小型電化製品の企画・製造販売などを手掛けている会社です。

防湿庫はペルチェ式除湿方式を採用しています。モデルは標準モデルと薄型スリムモデルがあります。薄型スリムモデルは幅290×奥行320mmと設置面積が小さく、所有機材の少ない方やミラーレスカメラ用の防湿庫としておすすめです。
 

1955年創業の東京都墨田区に本社がある写真関連の商品を幅広く取り扱っているハクバ写真産業株式会社の製品です。防湿庫では乾燥剤除湿方式の電子制御式防湿庫E-ドライボックスを25L～100Lまでの4種類取り扱っています。　

丈夫なスチール製を採用していて、重い物を乗せてもたわむことがありません。また、すべての棚にマットが付き、棚とカメラがこすれて傷つくこともなく安心です。

 

東京都台東区に本社を置く、1983年に設立された防湿庫の製造・販売を手掛けている会社です。カメラ用ばかりではなく、半導体・楽器・美術工芸品等の保管用防湿庫や業務用の防湿庫を幅広く手掛けています。除湿方式は耐久性の高い乾燥剤除湿方式を採用しています。

プレミアムシリーズ・ECシリーズ・NIシリーズ（薄型）などのライナップがあり、スチール製の堅牢な棚板が付属しています。
 

いままでご紹介したことを踏まえて、防湿庫のおすすめ20選をご紹介します。

カメラ初心者の方も、ハマりだすと交換レンズを始めいろいろな機材が多くなり、保管に困るようになってきます。しかも、交換レンズなどは何十万もする高価です。一度購入したら何度も交換できるものでなく、少しでもいい状態で長く使うことによって愛着も湧いてきます。

そんな時に防湿庫は必須アイテムとなってきます。常にカメラをいい状態に保ち、いいカメラライフを過ごしましょう。